こんにちは
今回は「ピッキングの角度」というテーマで解説していきます。
弦をピックではじく時のフォームは大きく3タイプに分かれます。
「ピックが弦と平行」
「ピックが下向き」
「ピックが上向き」
ではそれぞれを詳しく調べてみます。
「ピックが弦と平行」
このフォームは従来の教則本等で推奨しているフォームです。
右手の動きがしっかりとピックに伝わり、力強くピッキングすること出来ます。
私も一時期このフォームでピッキングしていました。
このフォームはとても良いのですが、厳密には6弦から1弦までを弦に対して平行にピッキングすることはとても難しく、例えば6弦に対して平行にピッキングしたフォームで1弦を弾くとピックが斜めに下がってしまいます。ですから「平行にピッキング」といっても弦による角度の違いが発生します。
参考「ピッキングフォームを考える」はこちら
実は、もう1点注意事項があります。
それは「平行ピッキングは斜めピッキングに比べて弦に対する抵抗が大きい」という事です。
簡単にいうと「弦に対する引っ掛かり感が他のピッキング(斜めピッキング)に比べて大きい」となります。これは単音弾きよりストローク等で顕著です。またダウンピッキングよりアップピッキングの方が引っ掛かり感は大きいです。
「ピックが下向き」
私的にはこのフォームを推奨しています。ピックが弦に対して少し斜めに当たるので抵抗感が軽減されます。なんと言っても「1番力が入らない自然な形」と思います。ただ斜め過ぎると、弦を擦るようなピッキングになりピッキングノイズ等も増え、音もはっきりしなくなります。それとダウンピッキングと、アップピッキングとでピックに当たる場所が違うので音色の違いが多少あります。
「ピックが上向き」
このフォームは稀ですがジャズ系のギタリストには人気があります。ジョージ・ベンソンやパット・メセニーはこのフォームです。
このフォームで出す音は独特の太い音が特徴です。弦に対してピックは斜めに当たるので弦に対しての抵抗感は少なめです。
またこのフォームの場合、右の肘がギターにかかり、ギターを抱え込むような形になる場合があります。
手首自体が少し上に向くので慣れが必要です。
まとめ
上記の3タイプのフォームは私自身、全て試しています。(1つのフォームにつき、数年)
ピッキングは奥が深く、どれが正解とはなかなか言えません。ただレッスン等で「開放弦でトレモロピッキングをして下さい」(オルタネイトピッキングを速くの意)と生徒さんにいうと、ほぼ8割は「ピックが下向き」のピッキングになります。ですからこのタイプが1番力の入らない楽なフォームのような気がします。